鳥獣保護センターから ①

ねいの里に併設されている「鳥獣保護センター」をご存じですか?
交通事故などでケガをしたり病気になってしまった野生鳥獣を一時的に保護し、野生に戻すためのリハビリをしている施設です。

春から夏にかけては鳥たちの子育てのシーズンです。
この時期、鳥獣保護センターにはたくさんの鳥のヒナがもちこまれます。
巣から落とされた、巣立ちしたけれどケガをした、猫がくわえてきてしまった・・・・などなど
理由はさまざまですが、親鳥のかわりとなって数十分おきに餌を与えなくてはならないので、鳥獣スタッフはヒナたちのお世話で大忙しになります。

スズメ、ムクドリ、セキレイなど身近な鳥のヒナがほとんどですが、なかでも多いのがツバメです。
民家の軒下などに巣をつくることから、人目につきやすいのでしょう。
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スタッフが近づくと大きな口をあけて餌をほしがっていたヒナたちも、翼が伸びてきて羽ばたきをはじめるころには自分で餌をとることを学ばなくてはなりません。
ツバメは飛びながら飛んでいる虫を捕まえて食べる鳥です。
人間がピンセットでエサ用の虫をつまんで口に入れてやったり、鳥かごの中でお皿にいれてある餌を食べているだけでは飛ぶための筋力もつきませんし野生にかえすのが不安です。
親鳥ならば、手本を見せて教えることができるのでしょうけど、残念ながら人間が育ててしまうとそれができないというのが悩みでした。

そこで試行錯誤の末、今年度から登場したのがこのテントです。

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題して「ツバメ用トレーニングテント」

すこし飛べるようになってきたヒナたちは、昼間このテントで過ごさせます。
見た目はただのメッシュ地のテントですが、利点がそろっています。

まず、テントの壁はやわらかいので、もしぶつかっても羽や体をいためることがありません。
夜間はテント内にライトトラップを仕掛け、中に蛾などの飛ぶ虫を呼び込んで生餌を確保できます。
中には電線に見立てたロープが渡してあります。(不安定でゆらゆら揺れることから筋力強化にもつながるかも?)

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本当にこんな方法でツバメが餌がとれるようになるか半信半疑な部分もありましたが、テントを利用しだしてからというものどんどん飛翔能力があがり、初利用から4日目の夕方、飛んでいる小さな蛾を飛びながら食べる姿を確認することができました。
蛾を捕まえるたびに「パチン・・・パチン」とくちばしが鳴る音が聞こえたときは感動しました。

センターにはまだ救護中のツバメのヒナがいますので、順番にテントデビューしていきます。
テントの場所は鳥獣保護センターの目の前なので、来館者のみなさまにもツバメたちの様子を間近でご覧いただけます。
ぜひトレーニング中の若ツバメたちを応援しにきてください♡

※たまにツバメじゃない鳥や動物を入れていることもあります(^_-)
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